第288話

会議室は、空調のかすかな唸りだけを残して静まり返っていた。十二人分の視線が私に突き刺さる。計算高いもの、疑い深いもの、そして静かな怨嗟を湛えたもの――それぞれが、同じように冷たい。

長いマホガニーのテーブルは天井灯を映して艶めいている。私はいつもどおり上座に腰を据え、右手を椅子の肘掛けに無造作に置いた。だが袖の下の包帯は、脈打つたびに痒みと鈍い痛みを訴えてくる。

年嵩の男のひとりが咳払いをした。名は彼もローラン――とはいえ、家の外で正確な縁戚関係を覚えている者などほとんどいない。たしか、いとこ違いのまたいとこだったか。七十に近い。四角い顎と、根拠のない尊大さが顔に張りついていた。

「アシ...

ログインして続きを読む